ひとりの人間も同じである。ネットワーク時代だとはいえ、すべての情報がダダ漏れして
よいわけではない。
すべての情報機器がつながり、情報がやりとりされる時代だからこそ、人々のプライバシーを
どう設計するかに、細心の注意を払う必要がある。そのような知恵がないと、せっかくの
イノベーションも社会に広がらない。
子供の頃、テレビ電話は未来の夢として描かれていた。ところが、携帯のテレビ電話が
技術的に可能になっても、なかなか普及しない。
その理由を、数年前、おじさんたちの集団と飲んでいて悟った。おじさんの一人に、
奥さんから携帯のテレビ電話がかかってきた。「どこにいるの?」とでも聞かれたの
だろう。「みんなで飲んでいるんだよ」と言って、おじさんは、その場にいる人たちを
さっと、携帯のテレビ電話で写した。
その様子を見ていて、おじさんたちの何人かはどきっとしたらしい。電話が終わった後、
一人が「今だからいいけれども、テレビ電話がかかってきて困るときもあるよな」と
つぶやいた。何人かが笑ったが、なぜか力がなかった。
このエピソードから、携帯のテレビ電話が普及しない理由がわかる。つまり、動画で、
どのような場所にいるのか相手にわかるとマズイ場合があるということである。
しかも一度テレビ電話に出てしまうと、次にかかってきたときに、もしテレビ電話モードを
拒否すると、「なぜ拒否したの」と追及されることになる。それならば、最初からテレビ
電話は使わないほうがいい。だから、普及しない。
技術が進み、便利になったからといって、プライバシーに関する私たちの感覚に合わない
ものは、普及しない。その意味では、インターネット上のツイッター、フェイスブック
などのSNSも、まだまだ過渡期にあると言えるのではないか。
恋人との写真を気楽に載せて、それが「流出」して騒ぎになった、というようなニュースに
接すると、プライバシーの設計は、いまだ成熟していないという思いを新たにする。
そんな中、北米を中心に新しいサービスが注目されている。スタンフォード大学の学生らが
2011年に創業した「スナップチャット」。フェイスブックが、30億ドル(約3000億円)で
買収しようとしたが、断られたことでも話題になった。(※続く)
◎http://president.jp/articles/-/11951
スナップチャットのサービスは、その究極のプライバシー保護に特徴がある。メールでも、
写真でも、動画でも、送って、それを相手が見ると、データが消えてしまう。しかも、
サーバーにも残らないという。流出しようにも、そもそも記録が残らないのである。
スナップチャットのユーザーは、13歳から23歳の、若い世代が中心であるという。
次代のインターネットがどうなるか、一番敏感に動く層。プライバシーに関する
ネットの考え方が、変わりつつあるのかもしれない。
ユーザーに関するデータを蓄積し、それぞれに合ったサービスを提供しつつ進化するという、
従来のSNSの思想とは真逆のスナップチャットの方向性。フェイスブックによる買収を断った
ことを含め、今後もしばらくは台風の目になりそうだ。
結局、私たちユーザーが求めているものは、安心、安全なのかもしれない。インターネットは、
人の心を離れては存在しえない。一回り、二回りして、時代の動きは今、人間の心の奥底を
見つめている。
◎茂木 健一郎(脳科学者)
茂木 健一郎1962年、東京都生まれ。東京大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科
物理学博士専攻博士課程修了。理学博士。第4回小林秀雄賞を受賞した『脳と仮想』(新潮社)
のほか、著書多数。
通話料が高い
化粧品業界は喜ぶかもな。
今○○さんの家にいるんだーとか言いながらテレビ電話で
家の中の様子を相手に送ったりしたら嫌だな。
もう2度と呼ばないと思うw
が、普段は全く使わないだけで。
常に顔を見て話す必要性が無い。
不特定多数と映像、音声のみならず文字情報をやりとりするテレビ電話が普及してるじゃん。
「ニコ生」って名前で。
70、80年代のイメージで使ってないだけ。
なにを言ってもあのラップが流れてきてもうだめ
SkypeやFaceTimeは、家族との間では使ってるぞ
顔見て話したい、顔見せて話したいって相手とは便利
でもそういう相手はそんなに多くないなあ
単純に用件伝えるだけなら、文字情報で送るのがいちばん確実だと思う
営業でもなんでもないのに顔出しなんて基地外のやること
こういうものを流行らそうとかしてる奴は
すでに顔出しが当たり前の地位、私生活になってるから
感覚がどっかずれてんだよ
爆発しろ
今みたいにタダで幾らでもTV電話をかけれるようになっても
誰も使わないっていうのは、やはり心理的な問題だろうな
自分が知っている中で唯一TV電話が普及しているのは何かというと、
移民やら出稼ぎやらで海外に離ればなれになった家族とか同士での通話。
これは何故かTV電話が結構使われている
この辺を考えると面白い
演奏とか歌の投稿動画だって顔を隠すぐらいだし
遠隔会議する場合とか、必要な場合は画像も使うけど、
それを常にする必要は無い。
んなもん、電話の登場時にも言われてただろ。
普及しないという結論ありきで、個人の経験と無理やり結びつける駄文。
尤も、こんな駄文を載っける雑誌が無くなると、ちと不便ではある。
読んでる奴とは関わらない方が良いと判る、逆指標だからな。
一個の人間が声だけの存在になっている方がよりSF的
逆に鏡のような物体に他人の姿が荒く映しだされているのは感覚にそぐわない
相手を見つめるという心理学的な観点からだと
人間は相手をずっと見つめ続けながら会話をするのことには慣れてない
画面離して、画面に向かって大声で話すわけねーだろ
グーグルグラスをみんな着用して歩く時代になれば
テレビ電話の可能性もありそうだが
今度は自分撮り用のカメラ位置が問題になりそうだな
例えば親が今にも死にそうだけど病院まで行くのに時間掛かる時はテレビ電話めっちゃ役立った
被災した時も顔見せるだけで安心してもらえるからテレビ電話役立った
誰が使うんだってレベルで
日本ではあまり普及してないだけでSkype使う人はテレビ電話やってるでしょ
LINEがビデオ通話サービスし始めたこれからじゃね?
「データ通信が速くなる?、何それ?腹の足しになるん??」
ほとんどのヤシがその程度の認識だった。
ほんの十年前の話なんだけどねw
あれこそテレビ電話違うん?
ていうかテレビ電話って言わなくなっただけだで、今や完全に
スマホ同士ならどれでも各アプリで無料で映像会話できるようになったからな
iPhoneの場合はアプリ入れないでデフォで入っているのがでかいが
茂木さんの言うことも一理ある。
そういうのに無縁の人は「は?」って感じだろうけど。
遠距離恋愛での恋人同士の会話とか、単身赴任で家族との会話とか要するに使い分け。
で、相対的に遠距離恋愛とか単身赴任って多くないわけで
結果、あまり普及しない。でもあったら便利。そんな感じ。
(転載元:http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1393666804/)
「【考察】携帯の「テレビ電話」は、なぜ普及しないのか–茂木健一郎(脳科学者) [03/01]」
むしろ顔が見えないのが利点なんだが・・・